時間がない中で、不動産担保ローンを選ぶのは慎重に!

 前述のとおり、「不動産担保ローン」の利用者は、担保となる不動産があることにより、比較的簡単に資金調達できるため、資金使途や返済計画もゆるくなりがちで、安易な返済見通しの結果、債務が膨らむリスクがあることを肝に銘じておくことが必要です。

 その上で、様々な資金調達手段の中から、最終的に「不動産担保ローン」を選択する場合には、「不動産担保ローン」業者選びを始める前に、気を付けてほしいことがあります。

「不動産担保ローン業者選びの失敗しないコツは、時間に余裕を持つこと」

 それは、一にも二にも三にも、とにかく時間に余裕をもつということです。「不動産担保ローン」は、比較的短期間の審査だからといって、資金繰りがギリギリになってから不動産担保ローン業者探しを始めるのは、できれば避けたいところです。

 確かに、「不動産担保ローン」は、申し込みから融資を受けるまで、おおよそ1~2週間程度、審査の内容により早ければ3営業日といったこともあるかと思います。

 しかし、それは審査の結果、融資が受けられる場合での話です。そもそも、審査が通らず、融資を断わられることも大半です。また、融資を受けられる場合でも、自分の必要な資金額に届かなかったり、金利や返済条件等の融資条件が、思いのほか厳しかったりすることがあります。

 こういったときに、時間の余裕さえあれば、断られても他の不動産担保ローン業者にあたることができますし、他社と比較して、よりよい融資条件を交渉することもできるかもしれません。

「時間に余裕がない借主(資金需要者)がほとんど」

 ところが、実際、不動産担保ローンで借入を考える人のおそらく9割以上は、時間に余裕がない急な資金繰りではないでしょうか。もちろん不動産担保ローンは、そういった緊急の資金繰りのための資金調達手段ではあるのですが、だからと言って、早めに資金繰りに動いておくに越したことはありません。

 よくあるケースが、取引先の銀行から融資の内諾を得て安心していたのが、さんざん待たされた挙げ句、決済間際になって融資がダメになったというような場合です。銀行からの融資を見込んで事業を進めていたものの、突然、その当てが外れてどうしようもなくなくなるというパターンです。

 ただ、こういったケースで、よく話を聞いてみると、銀行から融資を受けられないかもしれないという予兆はうすうす感じていて、審査を待っている十分な時間があったにも関わらず、他の資金繰りには全く動いていなかったということも多いように感じます。

「時間がない中での不動産担保ローン業者選びは、危険」

 時間がない中で焦って不動産担保ローン業者を探せば、あまり信頼のおけない業者に出くわす可能性もあります。時間があれば冷静に判断できるものも焦っていたため判断を誤ることがあります。時間がないからといって短絡的に業者を決めてしまうのは危険です。

 不動産担保ローン業者の中には、借手が他で資金繰りをする時間がなく、自社で借りざるを得ないことがわかると足元を見て、厳しい融資条件で融資実行をせまるような業者がいることも事実なのです。借手は、時間がないわけですから、選択の余地がありません。自身が考える返済計画とかけ離れた、とても返済ができないような融資条件でも時間がないためにのまざるを得ない。

 そして、そういった場合、借手の多くは、とりあえずその場しのぎで緊急避難的に融資を受け、他の不動産担保ローン業者を探して借り換えることを考えるのですが、借り換えも、そんなに簡単にうまくいきません。不利な条件のままずるずると借り入れが膨らむケースも多く、また、借り換えができても、余計な手間と費用がかかってしまいます。

 短期間での借り換えは、使える運転資金は増えないのに、借り換えのために発生する解約違約金や担保抹消費用、新しく借りるための担保設定費用等の契約諸費用などのムダな費用が増え、結果、返済負担だけが増えてしまいます。

 それもこれも、ほんの少し、前もって資金繰りに動けば、時間にもう少し余裕を持てれば、回避できたかもしれません。

「不動産担保ローン業者選びは、とにかく早めに問い合わせをしてみること」

 こんなことにならないためには、とにかく、不動産担保ローン業者選びを早め早めに始めることです。できれば1か月以上は余裕をもって探し始めるのが理想です。そして、融資を申し込んでみることです。

 担保となる不動産等の情報を伝えれば、まずは、電話でおおまかに融資の可能性があるかどうかを答えてくれます。もちろん、融資の可否の問い合わせには費用は掛かりません。

(不動産調査料などの名目で、費用が事前にかかるというところは、要注意です。はじめから調査料が目的で、費用が振り込まれたら、ろくな調査もせず、融資は難しいといってことわるような業者もあるようです。)

 まずは、目安でも融資の可能性があれば気分的に安心できますし、その後、じっくり条件を聞いて、融資を利用するかどうかを冷静に判断すればよいのです。その条件で返済できそうか、返済できない場合はどうするか。時間があれば、断れるし、他社と比較もできる。この選択肢がなくなるのはもったいないし、少なくとも、騙されたり、時間切れで納得いかない融資条件で借りざるを得なくなる可能性は低くなります。

「銀行への融資申請と同時に不動産担保ローンも申し込んでおくのもアリ」

 まずは、銀行での資金繰りを考えている人であれば、銀行への相談と並行して、不動産担保ローン業者に、融資の申し込みをすればいいのです。銀行に融資を断られてから不動産担保ローン業者を探すから時間がなくなり焦るのです。

 一般的には、銀行の事業審査よりも不動産担保ローンの審査の方が審査は早いわけですから、不動産担保での融資をおさえておいて、銀行の審査が通ったら、不動産担保ローンの利用を断ればいいのです。できれば、不動産担保ローンに申し込む際に、銀行にも融資の申し込みをしていて、銀行の融資が通ったら利用しない旨を事前にはっきり伝えておけば親切かもしれません。

 仮に銀行から断られた場合に不動産担保ローンを利用すればいいのです。銀行での借り入れの方が通常金利等の返済負担が少ないわけですから当然です。そういった時のための不動産担保ローンなのですから。

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